この記事の要点
Webサイト調査が10分の1に。NotebookLMで情報収集を劇的効率化
競合調査や市場リサーチでWebサイトを何十件も確認していた作業が、NotebookLMの活用で大幅に効率化。情報収集時間を90%削減した事例をご紹介。
1. 支援前の課題
従業員30名規模のマーケティング会社で、クライアント向けの競合調査や市場リサーチに多大な時間がかかっていました。1つの調査案件につき、関連するWebサイトを20〜30件確認し、それぞれの内容を読み込んで情報を整理するという作業が発生していました。
「1つのサイトを読み込むのに15分、30サイトで7〜8時間かかる」
「読んだ内容を後から思い出せず、また見直すことも多い」
「サイトごとに情報がバラバラで、比較整理が大変」
特に問題だったのは、情報の断片化でした。各Webサイトから得た情報をメモやスプレッドシートに転記していましたが、後から「あの情報はどのサイトにあったか」を探すのに時間がかかり、効率的な情報活用ができていませんでした。
また、調査担当者によって情報の拾い方や整理の仕方にばらつきがあり、同じ調査テーマでも担当者が変わると成果物の品質が安定しないという課題もありました。月に3〜4件の調査案件を抱えており、調査だけで月に30時間以上を費やしていました。
クライアントからの急な追加質問にも対応しづらく、「この競合の〇〇についてもう少し詳しく」と言われても、また最初からサイトを見直す必要がありました。
2. 行った施策
GoogleのNotebookLMを活用したWebサイト情報の一元管理と対話型検索の仕組みを構築しました。調査対象のWebサイトをNotebookLMにまとめて登録し、AIに質問する形で情報を抽出できるようにしました。
Step 1:WebサイトURLをNotebookLMに登録
調査対象のWebサイトURLをNotebookLMのソースとして追加します。NotebookLMはURLを指定するだけでサイトの内容を自動で読み込み、検索可能な状態にしてくれます。20〜30件のサイトを一括で登録できるため、登録作業自体は10分程度で完了します。
Step 2:対話形式で情報を抽出
登録したサイト群に対して、自然言語で質問を投げかけます。「各社の価格帯を比較して」「サービスの特徴を一覧にして」「〇〇に関する情報をまとめて」といった質問に対し、AIが全サイトから関連情報を抽出して回答してくれます。
Step 3:出典付きで情報を整理
NotebookLMの回答には出典(どのサイトの情報か)が明示されるため、後から元情報を確認することも容易です。クライアントへの報告書にも「〇〇社のサイトによると」という形で正確な引用ができます。
Step 4:調査テンプレートの作成
よく使う質問パターンをテンプレート化しました。「競合調査用」「市場リサーチ用」「技術調査用」など、調査目的に応じた質問リストを用意しておくことで、誰が担当しても同じ品質の調査ができるようになりました。
活用のポイント
- 無料で利用可能(Googleアカウントがあれば即開始)
- URLを貼るだけで自動でサイト内容を取得
- 出典が明示されるため、情報の信頼性を確認しやすい
- 追加質問にもすぐ対応可能(再調査不要)
3. 施策後の成果
1案件あたりの調査時間が7〜8時間から約45分へと90%削減されました。月間で約27時間の業務時間削減となり、年間に換算すると約320時間、人件費に換算すると数十万円相当の効率化効果が得られています。
削減された時間は、調査結果の分析や提案内容の検討といった、より付加価値の高い業務に充てられるようになりました。
クライアントからの評価も向上し、「調査が早くて助かる」「追加質問にもすぐ答えてもらえる」という声をいただいています。
「サイトを1つ1つ読む必要がなくなり、本当に楽になった」「出典が明示されるので、報告書の信頼性も上がった」「急な追加質問にもすぐ対応できるようになった」
といった現場からの評価を得ています。
特に効果が大きかったのは、追加質問への対応速度です。以前はクライアントから「〇〇についてもう少し詳しく」と言われると、また該当サイトを探して読み直す必要がありましたが、今はNotebookLMに質問するだけで即座に回答が得られます。
4. まとめ
Webサイトからの情報収集は、多くの企業で日常的に行われている業務ですが、実はAIツールの活用で劇的に効率化できる領域です。
今回の事例では、GoogleのNotebookLMを活用することで、Webサイト調査の時間を90%削減しました。無料で利用でき、特別な技術スキルも不要なため、すぐに導入できるのが大きなメリットです。
重要なのは、情報を「読む」から「質問する」へという発想の転換です。従来は人間がサイトを1つ1つ読んで情報を抽出していましたが、AIに任せることで、人間は「何を知りたいか」を考えることに集中できます。
競合調査、市場リサーチ、技術調査など、Webサイトからの情報収集業務がある企業には、ぜひNotebookLMの活用を検討していただきたいと思います。まずは1つの調査案件で試してみて、効果を実感してから本格導入するのがおすすめです。
今後は、PDFや社内ドキュメントもNotebookLMに登録し、社内外の情報を横断的に検索できる環境の構築を進めていく予定です。
この事例で確認した実務ポイント
対象業種: サービス業
支援の観点: 業務フローの棚卸し、既存ツールの整理、現場で使い続けられる運用設計、導入後の定着確認。
同じ課題に向く企業: IT担当者が不在、紙や表計算での管理が限界、AIや自動化を試したいが社内だけでは進めにくい企業。