毎日30分の手作業から解放。AIスクリプトでファイル名変更を自動化

この記事の要点

毎日30分の手作業から解放。AIスクリプトでファイル名変更を自動化

毎日30分かかっていたファイル名変更作業を、AIが作成したスクリプトで自動化。プログラミング知識ゼロでも実現できた効率化事例をご紹介。

30分本文内で確認できる成果・規模
自動化本文内で確認できる成果・規模
ゼロ本文内で確認できる成果・規模
効率化本文内で確認できる成果・規模

1. 支援前の課題

従業員30名規模の商社C社では、取引先から受け取るファイルや社内で作成するドキュメントを、社内ルールに沿ったファイル名に変更する作業が毎日発生していました。

「毎日20〜30個のファイルを手作業でリネームしている」
「命名ルールを間違えて、後から探すのに苦労した」
「この作業のために毎朝30分が消えている」

同社では、ファイル名を「日付_プロジェクト名_会社名_内容」という形式に統一するルールがありました。例えば「20241227_A案件_山田商事_見積書.pdf」のような形式です。

取引先から届くファイルは、「見積書.pdf」「山田商事様_御見積.xlsx」など様々な名前で届きます。これを一つひとつ手作業でリネームする作業は、単純ながらも非常に時間がかかり、かつミスが発生しやすい業務でした。

特に月末や期末は処理するファイル数が増え、1日1時間以上をファイル整理に費やすこともありました。また、命名ルールを間違えると後から検索で見つけられない、他のメンバーが参照できないといった問題も発生していました。

2. 行った施策

Geminiに相談して、Google スプレッドシート上でファイル名を一括変更できるGAS(Google Apps Script)を作成してもらいました。プログラミングの知識がなくても、AIに「こういうことをしたい」と伝えるだけで必要なコードが手に入ります。

Step 1:Geminiに要望を伝える

まず、Geminiに以下のように相談しました。

「Google ドライブ内のファイルを、スプレッドシートに書いたルールに従って一括リネームしたいです。A列に現在のファイル名、B列に変更後のファイル名を書いて実行ボタンを押すと、ドライブ内のファイル名が変わるようにしたいです。GASのコードを作ってください。」

すると、数秒でGASのコードが生成されました。Geminiは使い方の説明も一緒に教えてくれるので、プログラミングを知らなくても理解できます。

Step 2:スプレッドシートにGASを設定

Geminiが生成したコードを、スプレッドシートの「拡張機能」→「Apps Script」に貼り付けて保存。これだけで準備完了です。初回のみGoogle ドライブへのアクセス許可が求められますが、「許可」をクリックするだけで使えるようになります。

Step 3:リネーム用の変換表を作成

スプレッドシートに「変換前のファイル名」「変換後のファイル名」を記入するシートを用意しました。変換後のファイル名には、日付を自動挿入する数式も組み込んでいるため、入力の手間がさらに削減されています。

Step 4:実行ボタンで一括処理

A列に元のファイル名、B列に新しいファイル名を入力し、実行ボタンをクリック。すると、Google ドライブ内の該当ファイルが一括でリネームされます。20〜30ファイルの処理が数秒で完了します。

導入のポイント

  • プログラミング知識不要(Geminiがコードを生成)
  • 追加コストゼロ(Gemini・GAS・スプレッドシートすべて無料)
  • 変換ルールの追加・変更が簡単(スプレッドシートを編集するだけ)
  • エラー時はGeminiに相談すればすぐに解決

3. 施策後の成果

指標 導入前 導入後
1日あたりのリネーム作業時間 約30分 約3分(▲90%削減)
月間のリネーム作業工数 約10時間 約1時間(▲90%削減)
命名ミスによるトラブル(月間) 2〜3件 0件
ファイル検索の成功率 約80% 約98%

ファイル名変更にかかる時間が約90%削減されました。月間に換算すると約9時間の工数削減となり、年間では100時間以上の業務時間を他の作業に充てられるようになりました。

また、手作業によるミスがなくなったことで、ファイル名の統一性が保たれるようになりました。「あのファイルどこだっけ?」という検索に費やす時間も大幅に削減され、業務全体の効率が向上しています。

「毎朝の憂鬱な作業がなくなった」「プログラミングできなくても自動化できることに驚いた」「他のメンバーもすぐに使えるようになった」

といった声が上がっています。

特に好評だったのは、「エラーが出てもGeminiに聞けば解決できる」という点です。GASの動作に問題があった際、エラーメッセージをGeminiに伝えると、原因と修正コードを教えてくれます。プログラミングの専門家がいなくても、AIをメンテナンス担当として活用できる点が評価されました。

4. まとめ

ファイル名の変更は、多くの企業で「仕方ない」と思われている作業の一つです。しかし、AIを使えばプログラミング知識がなくても自動化できることが、この事例で証明されました。

今回の事例のポイントは以下の通りです。

  • AIにやりたいことを伝えるだけ:専門用語を知らなくても、日本語で説明すればコードを生成してくれる
  • 無料で実現可能:Gemini、GAS、スプレッドシートはすべて無料で利用可能
  • メンテナンスもAIに任せられる:エラー対応やカスタマイズの相談もAIが対応
  • 横展開が容易:同じ考え方で、請求書処理やデータ集計など他の定型作業も自動化可能

「毎日繰り返している単純作業」があれば、まずはGeminiに相談してみてください。思いのほか簡単に自動化できるかもしれません。AIは「難しいことをする」ためのツールではなく、「面倒なことを楽にする」ための身近なパートナーです。

小さな効率化の積み重ねが、年間で見ると大きな時間の節約につながります。ぜひ、身近な定型作業からAI活用を始めてみてください。

この事例で確認した実務ポイント

対象業種: サービス業

支援の観点: 業務フローの棚卸し、既存ツールの整理、現場で使い続けられる運用設計、導入後の定着確認。

同じ課題に向く企業: IT担当者が不在、紙や表計算での管理が限界、AIや自動化を試したいが社内だけでは進めにくい企業。

よくある質問

この事例では何を改善しましたか?

毎日30分の手作業から解放。AIスクリプトでファイル名変更を自動化の事例では、毎日30分かかっていたファイル名変更作業を、AIが作成したスクリプトで自動化。プログラミング知識ゼロでも実現できた効率化事例をご紹介。

同じような相談はできますか?

はい。サービス業に限らず、業務の棚卸し、AI活用、ツール導入、システム開発、運用定着まで相談できます。

IT担当者がいない会社でも依頼できますか?

可能です。現場の業務内容を確認したうえで、専門用語に偏らず、既存の体制で続けられる形に落とし込みます。

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